労務ぷらんコラム
【退職】記事一覧
- 2015.02.06
- 就業規則社労士の奇妙なコラム19 (退職前に年次有給休暇を取るのを拒否しても良いのか?)
- 2014.12.24
- 就業規則社労士の奇妙なコラム6 (「高年齢雇用継続給付」を活用する)
- 2014.11.25
- 就業規則社労士の奇妙なコラム 緊急編(定年後の嘱託者の無期雇用が否定されました)
- 2014.10.16
- とある社労士の就業規則コラムⅢ 11(失業保険)
- 2014.08.23
- とある社労士の就業規則コラムⅢ 5(日本的解雇)
- 2014.08.19
- とある社労士の就業規則コラムⅢ 4(懲戒解雇)
- 2014.07.17
- とある社労士の就業規則コラムSS 10(引継いでから辞めなさい)
- 2014.07.08
- とある社労士の就業規則コラムSS 8(連絡がつかない社員を)
- 2014.05.20
- とある社労士の就業規則コラムSS 2(契約満了時の注意点)
- 2014.04.15
- 新約 とある社労士の就業規則コラム 8(辞めてもらうときの注意点)
就業規則社労士の奇妙なコラム19 (退職前に年次有給休暇を取るのを拒否しても良いのか?)
神戸の就業規則社労士:井上です。
退職前の社員と言えば、貯まった年次有給休暇をまとめて消費しますよね。
私もしましたよ!エッヘン!
ですが、引継ぎなどあるわけで、やめて欲しいという会社もあるのではないでしょうか?
では、実際、出勤命令はしても良いのでしょうか?
今回は、その辺を考察します。
まず、年次有給休暇とは?
法定の有給休暇:
労働基準法では、6ヶ月以上、8割以上の出勤率で働いた労働者に対して有給休暇を与えなければならないとされています。
有給休暇の法定付与日数は次の通りです。
有給休暇の法定付与日数は次の通りです。
|
勤続 |
6ヶ月 |
1年6ヶ月 |
2年6ヶ月 |
3年6ヶ月 |
4年6ヶ月 |
5年6ヶ月 |
6年6ヶ月 |
|
付与日数 |
10日 |
11日 |
12日 |
14日 |
16日 |
18日 |
20日 |
6年6ヶ月以上勤務した社員には毎年20日の有給休暇を与えなければなりません。
有給休暇の請求時効は2年ですから、前の年の未消化分も合わせると最大で40日有給休暇の権利がある社員がいることになります。
有給休暇は退職した後に使うことができないため、辞める社員が余った分を退職前にまとめて取得することがあります。
ところが、会社としては必要な引継ぎをせずに勝手に休まれては困ります。
退職前に有休をまとめて取ることは許されるのでしょうか。
退職する社員には時季変更権は使えない:
有給休暇については、社員に「時季指定権=自分の好きなときに取得する権利」があり、
同時に会社に「時季変更権=その時期は会社の運営に支障を来すから別の日に変更する権利」があります。
そのどちらを優先するかはケースバイケースですが、退職する社員に対して
「退職日後に有休をずらしてくれ」と言うことはできません。
つまり、退職前にまとめて有休を取ることを会社は拒否できないことになります。
現実的な解決策としては、どうしても必要な引継ぎについてはあらかじめ当人と相談の上で出社日を決めて出勤してもらい、使いきれなかった有休を退職時に「買い取る」などの方法があります。
(税務署が勧める方法ですね(笑)、しかし、年次有給休暇とは、疲労回復、個人的家庭的な目的のための時間または日数であります。
時間をカネで解決というのはこれ如何に?)
「ウチには有休はないから」と拒否して下手に感情的に対立しないほうが無難でしょうねぇ。
就業規則には、「引継ぎを完了しない者に対し、正当な退職を認めない」と記載しては如何でしょうか?つまり、「退職金は減額の対象にする」ということです。
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就業規則社労士の奇妙なコラム6 (「高年齢雇用継続給付」を活用する)
神戸の就業規則社労士:井上です。
会社が、定年を迎えた従業員を再雇用する際や、定年で退職した人の再就職を受け入れる際、定年前より賃金額を下げて雇用契約を結ぶ場合がありますね。
そのような時、雇用保険制度から、下がった賃金額に応じた給付を受けられることがあります。
これを「高年齢雇用継続給付」と言いますが、要件を見ていきますと、
基本的な要件:
1、雇用保険の被保険者期間が5年以上あること(つまり雇用保険を最低でも5年はかけていること)。
2、60歳以上65歳未満で、なおかつ雇用保険の一般被保険者であること
3、60歳以後の賃金が60歳時点の賃金の75%未満であること
4、育児休業給付金や介護休業給付の支給対象となっていないこと。
給付の種類:
高年齢雇用継続給付には、①高年齢雇用継続基本給付金と②高年齢再就職給付金の2種類あります。
① 高年齢雇用継続基本給付金
60歳到達後も引き続き嘱託や再雇用などで継続して雇用され、かつ賃金が以前より低下している場合に支給されます。
② 高年齢再就職給付金
いったん定年などにより退職し、基本手当(いわゆる失業保険)をもらっている最中に再就職し、
かつ
賃金が60歳以前より低下している場合に支給されます。
給 付 額:
給付額は①②とも、定年後に支給された賃金額が60歳時点の賃金と比較して61%未満まで下がった場合、
その賃金額の15%が上限となり、賃金額の減り具合に応じて給付額も変動します。
定年後の従業員を再雇用する場合、仕事の能力等を考慮すると、
賃金が下がるのはやむをえないでしょう。
そのような際に
賃金を下げすぎる事で従業員との対立が起きないよう、もらえる給付を有効活用してくださいね。
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就業規則社労士の奇妙なコラム 緊急編(定年後の嘱託者の無期雇用が否定されました)
【緊急速報】定年後の嘱託者の無期雇用が否定されました。
神戸の就業規則社労士:井上です。
今の政府は、常識が通用する政府で良かったですね。
民主党時代に出来た「労働契約法の第18条」の改正の解釈に大いに問題がありました。
当時、非正規労働者が多いため、無期雇用者を増やすべく、第18条を改正しましたのです。
どのような改正かと言うと、有期雇用労働者と企業が5年を超える契約を結んだ場合、労働者から無期雇用に転換してほしいと要望があれば、無期雇用としないといけない。
企業には断ることが出来ないというものでした。
これは、当時としては、画期的なことでしたが、次の問題があったのです。
定年まで、勤務し、その後、嘱託で労働契約を1年更新を続けるとした人も、5年を超える契約を結ぶと、無期雇用になれるということでした。
それは、企業としてはあんまりだ!と思いませんか?
それに対して、弁護士等有知識者からの批判がありましたが、なんら変更がなされていませんでした。
そこで、今回、きっちり決着をするということになったのです。
で、今回の解釈では、定年後必要な期間で良いとなります。
(根拠は下のリンク先をご確認ください)
で、各社のすべきことは、前法律に基づいて、作成した就業規則を訂正する必要があるということです。
第2定年制度を設けた企業もあるかと思います。
それを継続するのか?
そう言った問題も解決する必要がありますね。
ご相談は、お早目に!
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11301000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu-Keikakuka/0000037662.pdf#search='%E5%B0%82%E9%96%80%E7%9F%A5%E8%AD%98%E7%AD%89%E3%82%92%E6%9C%89%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9C%89%E6%9C%9F%E9%9B%87%E7%94%A8%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%80%85%E7%AD%89%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%8E%AA%E7%BD%AE%E6%B3%95%E6%A1%88'
平成27年4月1日施行
備えあれば!?
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とある社労士の就業規則コラムⅢ 11(失業保険)
神戸の就業規則社労士:井上です。
退職したら、無条件で失業保険がもらえると思っている人が、結構いますね。
無条件ではないのですよ♪
では、少し見ていきましょう!
失業保険について
雇用保険に加入していた人(65歳未満)が、会社を辞めた際にもらえる
「失業保険」と呼ばれているものは、正式には雇用保険の「基本手当」と言います。
この基本手当をもらうには、下記の条件を満たしていることが必要です。
1、離職して、雇用保険の被保険者ではなくなっていること
2、失業していること
3、離職日以前の2年間に、賃金支払い基礎となった日が11日以上ある月が通算して12か月以上あること
上記2の失業とは、単に仕事を辞めただけではなく、
「働く意思と能力」があり、仕事を探しているにも関わらず、仕事のない状態を言います。
基本手当を受給するためには、退職した会社から離職票を発行してもらい、
住所地を管轄するハローワークで求職の申し込みを行う必要があります。
失業保険の金額
「基本手当日額」に、「所定給付日数」をかけて算出します。
「基本手当日額」とは、離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金合計を
180で割って算出した金額のおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)の金額です。
「所定給付日数」とは、雇用保険に加入していた期間、年齢、離職理由等により決まる、
「基本手当日額」をもらえる日数分のことを言います。
詳細な日数に関しては、ハローワークのHP等で確認できますので、ご覧ください。
基本手当を受給するためには、会社を辞める際に「離職票」を発行してもらっておくことが必要です。
また、定期的にハローワークに通い、仕事探しを積極的に行う必要があります。
次の就職先が決まるまでの生活保障として、有効活用してください。
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とある社労士の就業規則コラムⅢ 5(日本的解雇)
神戸の就業規則社労士:井上です。
またまた、解雇です。
日本では、諸外国に比べて解雇が驚くほど厳しく規制されています。
労働基準法または労働契約法などに定めのあるように
「客観的合理性と社会通念上の相当性を欠く解雇は無効である」とされており、
そのいわば「曖昧な」ハードルを越えるのは簡単ではありませんね。
うん!「客観的合理的」で「社会通念上」って、なんやねん?
では、どのような場合に解雇が有効とされやすいでしょうか?
では、見ていきますよ!
1、解雇が有効と認められやすい場合
① 業務上の金銭の窃盗や横領
窃盗や横領を客観的証拠により証明できれば金額の大小にかかわらず解雇理由として認められやすいです。
日本の裁判所は金銭的な不正行為に厳しい判断を下す傾向にあります。
② 強制わいせつなどの性犯罪を起こした場合
職場内で性犯罪行為を行った場合、職場の秩序を守るために解雇することが認められやすいでしょう。
③ 著しい勤怠不良の場合
無断欠勤が2週間程度続き、注意指導にも従わない場合、解雇の理由として認められる傾向にあります。
④ 配置転換拒否
家族の介護などのやむを得ない理由がないにもかかわらず
配置転換命令を拒否することは解雇事由として成立し得ます。
転勤や配置転換命令は、それが会社の正当な必要性に基づくものであれば人事権として認められます。
2、解雇が有効とは認められにくい場合
① 能力不足による場合
能力不足は客観的な証明が難しく、さらに裁判所は「一度雇った従業員に対しては、
能力がないとしても教育をすべき」という考え方をとる傾向があるため、
解雇をするためには複数回指導教育をした実績を積み重ねる必要があります。
(裁判では、1ヶ月に21回指導とかありますね)
② 協調性不足による場合
協調性もやはり曖昧で、客観的に証明することが容易でないため、解雇理由としては成立しにくいでしょう。
解雇の際に重要なのは、「客観的な証拠」と「会社の解雇回避努力」です。
日本の解雇権濫用法理がずいぶんと厳しいことを十分注意すべきでしょう!!
人事問題なら
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とある社労士の就業規則コラムⅢ 4(懲戒解雇)
神戸の就業規則社労士:井上です。
また、懲 戒です。
今回は、懲戒解雇の話になります!!
【重要な経歴詐称は、懲戒解雇の対象】
労務管理上の「重要な経歴詐称」とは、おもに「犯罪歴」と「最終学歴・保有資格の嘘」を言います。
この二つが重要な経歴詐称とされる理由は、それらが応募者などの採用の合否や、
人員配置や処遇の決定に大きくかかわる要因であるためです。
たとえば、採用面接の段階では、個人の能力等についての判断材料が他にないことから、
会社は応募者の最終学歴を知識・技能及び能力確認のための目安のひとつにせざるをえません。
また、信頼第一の会社にとってみれば、犯罪歴がある人を採用すれば、
会社の信頼が大きく揺らぐことにもなりかねませんね。
さらに、経歴詐称は入社後の給与処遇にも影響してきます。
例えば最終学歴をもとに給与を決定する会社の場合、
高卒の人が大卒と偽れば、大卒者に相当する給与を受け取ることができてしまいます。
また、業務に必要な免許資格を持っていないのに、資格保有者として業務を行わせ、
結果事故が発生してしまうと会社の社会的な責任の度合いも大きくなるでしょう。
このように、会社の労務管理上の判断を誤らせるような詐称は、
経営に支障をきたすことになる恐れもあるため、
過去の裁判例では「重要な経歴詐称は懲戒解雇の理由になる」としています。
【具体的な企業秩序違反が生じない場合は注意】
ただし、上記のような具体的な企業秩序違反が生じない詐称の場合
(つまりその詐称がその実際に会社の秩序を大きく乱したとまでは言えない場合)、
単に詐称の事実のみから懲戒解雇することは認められませんので注意してください。
採用し、入社させた従業員を解雇するには、手間も時間もかかります。
それを未然に防ぐため、採用の段階での応募者とのコミュニケーション、
どんな人物なのかの見極めが重要になってくるでしょう。
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とある社労士の就業規則コラムSS 10(引継いでから辞めなさい)
神戸の就業規則社労士の井上です。
退職する前には、引継いでから辞め欲しいのですが、
その際、気になる点を挙げておきました。
【引き継ぎ不足を理由とした退職金不支給は難しい】
退職金制度がある会社において退職金を支払わないためには、
まず退職金規定に「○○という場合には不支給にするとの明示」があることが前提となります。
そのうえで、退職金を不支給とする場合には、「会社に重大な不利益を及ぼす行為があった」と認められなければなりません。
今回のように「十分な引継ぎをしなかった」ことは、会社に重大な不利益を及ぼす行為
とまでは認められない為、不支給は無効となると思われます。
【減額は可能だが、その程度には制限がある】
退職金の減額は規定として定めておけば可能です。
しかし、十分な引継ぎをしたかどうかは会社と社員で解釈が異なるため、
判断が難しく、減額できたとしても10%程度までしか認められないでしょう。
【引き継ぎ期間】
期間の定めのない契約は、民法上原則として退職を申し出てから14日以上経過すれば
退職が成立します。ということは、「退職申し出から14日後に退職されてしまうこと」を想定して、
14日で引継ぎが完了するような引き継ぎマニュアルを整備しておく必要があるでしょう。
【退職前に有給休暇を消化したいと言われたら拒否は難しい】
一般常識的には1ヶ月から数か月の引き継ぎ期間を設けて引き継ぐべきでしょうが、
感情的な対立などにより退職する場合にはうまく引継ぎができない場合も出てきます。
例えば14日間の間に有給を取得したいと申し出があれば、会社側が拒否することは難しいでしょう。
退職日まで無断欠勤した場合は、規定の定めがあれば退職金の減額を行うことが
可能な場合もありあますが、引継ぎは行ってもらえません。
特定の社員にしか行えない作業が多い場合、引継ぎの量も多くなり、
引継ぎが行えなかった場合の影響も大きくなります。
代替要員でも作業が滞らないような業務体系を作っておくことが大切ですね。
労務プランニング オフィスINOUE
とある社労士の就業規則コラムSS 8(連絡がつかない社員を)
神戸の就業規則社労士:井上です。
以前も似たようなことを書きましたが、無断欠勤について、書きます。
いるんですわ!
勝手に他の会社に勤め始めたとか!?
無断欠勤した従業員が自宅にいないとか!?
さて、従業員の無断欠勤状態が続いた場合、会社として業務上はもちろん、
給与や社会保険資格などの面でも取扱いに困ることになります。
まず無断欠勤は許されないことをしっかりと教育すべきですが、
無断欠勤者への対応として会社は以下の点を注意しましょう。
1、就業規則に無断欠勤に関する条文を規定すること
前提として、
「無断欠勤が14日以上続いた時は、退職の意思があるものとして自然退職の扱いとする」
などの文言を就業規則に定めておくと、
当該日が経過したときにその規定に則って手続きをすすめることができます。
2、退職の意思確認をすること
従業員本人に、就業意思があるかの確認をしましょう。
メールや電話、あるいは自宅訪問等、連絡がとれる可能性のある手段で行い、
それを記録として残しておきます。(これ、重要です!)
文書連絡であれば、「連絡が欲しい。このまま連絡がとれないと、自然退職として取扱いせざるをえない」
等の内容にして、会社側が連絡を取ろうと試みた形跡を残しておくことが肝心です。
郵便の場合は、記録郵便にしてください。
それでも連絡がとれないようならば、事前に定めたルール(就業規則等)に則り、
日数が経過したら自然退職として処理します。
ちなみに無断欠勤に対して「解雇」という取扱いをするのはできれば避けたいところです。
解雇となると労働契約法などの規定による
「解雇権濫用法理:合理的かつ社会通念上の相当性がない解雇は無効」に照らし合わせて妥当か否かを判断されることになり、
万が一退職をめぐってトラブルになった場合、解雇の高いハードルが会社に不利に働く可能性があります。
3、給与の払い方
給与を本人の口座に振り込んでいるならば、給与支払日には口座に振り込みます。
また、直接手渡しで行っている場合には、
「○月○日に給与を支給するので、会社までとりにきてください」という内容の文書を送ると良いです。
(むふふ、この手口は、しばしば使いますねぇ)
こちらで、会社は残りの給与を支払う意思があるのだと伝えることができます。
退職に関する取扱いはしばしばトラブルにつながりますので、慎重に行ってくださいね。
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とある社労士の就業規則コラムSS 2(契約満了時の注意点)
神戸の就業規則社労士:井上です♪
とある会社から、契約社員の更新をしたくないと相談がありました。
そりゃあ、会社としては、絶対に契約社員を毎年、更新をしないといけないということはありません。
そこで、契約社員の満了について、まとめました!
契約社員の期間満了の退職については、
「労働者からの退職の意思表示」をする場面ではないため、
原則として退職届は必要ありません。
ただし、反復契約更新をしている場合など、契約内容によっては、
「雇止め」に関するトラブルの発生があるため、
場合によっては「退職合意書」を取り交わすなどのケアが必要でしょう。
契約社員との労使関係においては、
更新トラブル(更新を拒否したことを「解雇」であると労働者が主張するケース)が最も多いですが、
契約内容や今までの契約更新状況等により、
問題なく「期間満了による退職」となることもありますし、
更新拒否が「解雇」と見なされる場合もあります。
有期雇用契約の更新について、平成25年4月1日から改正労働契約法が施行されました。
改正労働契約法によると
1.無期労働契約への転換(第18条)
同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、
労働者の申込みにより、無期労働契約に転換しなければならなくなりました。
ただし、途中で6カ月以上のクーリング期間がある場合、前後の契約期間は通算しません。
2.「雇止め法理」の法定化(第19条)
① 過去に反復更新された有期労働契約で、
その雇止めが無期労働契約の解雇と社会通 念上同視できると認められるもの
② 労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が
更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められるもの
については、
「解雇」と同様に取り扱われ、
合理性のない雇止めは無効であるとの考え方が法律上明文化されました。
上記の法改正も踏まえながら、状況に応じて「契約期間満了による退職合意書」
または「契約期間満了通知書」などの書類を作成し取り交わすなどをして
雇止めにかかるトラブルが起こらないようにしましょう。
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新約 とある社労士の就業規則コラム 8(辞めてもらうときの注意点)
就業規則社労士の井上です!
労働相談とかしていますと、
いやあ~、辞める時ってトラぶっていますなぁ。
その中でも、契約社員を辞めてもらうときの注意点を書きました。
社会情勢、経済事情などで仕事の受注等が急激に減った場合、
契約社員の契約満了前に契約解除を申し入れるなどの方法で
人件費負担軽減を行わざるを得ないことがあります。
この場合、原則としては(たとえ社会情勢など周りの環境が原因だとしても)「会社側の都合」とみなされるため、相応の補償をする必要があります。
まずは合意を得るよう努力すること
まずは真摯に会社の現状を説明し労働者の合意を得るよう努力することが先決です。
しかし、もちろん労働者の生活にも配慮をしなければ合意を得ることは簡単ではないでしょう。
そこで合意をしてもらうための条件として金銭面での補償を申し出ることになります。
金銭補償の判断基準
・休業手当
金銭補償の金額の一つの判断基準に「休業手当」があります。
会社都合で自宅待機を命じた場合などは、
労働基準法上社員の保護をする意味で休業手当(平均賃金の60%以上)
の支払いが必要となります。
契約残存期間分「会社都合で自宅待機を命じた」とみなし、
本来の60%の給与額を補償額として提示することには一定の合理性があると言えるでしょう。
・有給休暇の残業日数
契約解除を行う社員に有給休暇が残っている場合は、
この残日数の処理をどうするのかも交渉するうえでポイントになります。
有給休暇残日数分の賃金を補償額の一つとして提案することも
相手方説得のためには有効でしょう。
・解雇予告手当相当分
労働基準法上の解雇予告手当(平均賃金の30日分)を補償額の
判断基準として考えることができるでしょう。
上記を参考にしつつ、金銭解決に用意できる金額上限と照らし合わせながら検討をしてください。
合意を得ることができたら
会社側の提案を社員が受け入れた場合は、
(合意が得られた時)トラブルにならないという証明として、
「退職届」もしくは、「退職同意書」を回収しましょう。」
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